口の構造と仕組み
口は、唇・顎・舌・歯の働きにより、食物の咀嚼機能や、発生器である咽頭とともに
共鳴作用をして、言語の機能を果たしているところです。
語音は「あいうえお」の母音と、それ以外の子音とに区別されています。
ちなみに人の発声器官は咽頭です。
顔面骨折と9つの分類
顔面は11種18個の骨から構成され、下顎骨を除いて互いに接合してひとつの骨を形成しています。
顔面骨折は、受傷原因や外力の強さの方向により、単独骨折と多発骨折に分かれます。
骨折となると、整形外科のイメージですが、顔面骨折では、形成外科で診断・治療が
行われています。
顔面骨折は、
①鼻骨骨折、284 ②鼻篩骨骨折、285
③頬骨骨折・頬骨弓骨折、290 ④眼窩底骨折、291
⑤上顎骨骨折、292 ⑥下顎骨骨折、293
⑦前頭骨骨折、294 ⑧陳旧性顔面骨骨折、295
⑨顎変形症、296
上記の9つに分類されるのですが、交通事故では、これらの複数が合併することもしばしばです。
また顔面・頭蓋は多くの骨の組み合わせからなるため、骨折の部位・症状により、
眼科・耳鼻科・脳外科・歯科と協力して治療が行われています。
診察とXP、CT、MRI検査で確定診断されており、治療の中心はオペによる整復・固定で、
骨折による症状、開口障害、モノがだぶって見える複視や醜状では、手術の対象となります。
多数例で、ずれた骨が再癒合し始める前、受傷から4~10日前後にオペが実施されています。
手術の際の皮膚切開は、できるだけ傷跡が残らない切開線を選ぶよう、工夫されています。
通常、チタンプレートとスクリューで固定されていますが、最近では、数カ月で体内に吸収される
吸収性プレートやスクリューが普及しています。
吸収性プレート、スクリューの特徴は、骨癒合が完了する数カ月の期間は強度が保たれ、
その後6カ月~1年で体内に吸収されることで、抜釘の必要がなく、子どもの成長にも対応
できることです。
顔面骨折 もう1つの分類
顔面骨折は、複数が合併することがあり、ルフォーⅠ型、Ⅱ型、Ⅲ型の3つに分類されています
①ルフォーⅠ型
鼻骨々折、下顎骨々折、頬骨々折、眼窩底骨折、上顎骨々折、
②ルフォーⅡ型
鼻骨、上顎骨前頭突起、涙骨、篩骨、眼窩底、上顎骨頬骨縫合部、翼口蓋窩~翼状突起に
達する骨折、上顎から眼窩にかけての骨折、
③ルフォーⅢ型
鼻骨を横断し、眼窩後壁を経て下眼窩裂、頬骨の前頭突起を通り、後方へ向かい、
上顎骨と蝶形骨の間を通過、顔面骨が頭蓋底と分離しています、
ちなみにイラストでは、Ⅰ~Ⅲ型とは別に、頬骨だけの粉砕骨折を示しています。
顔面骨折の原因としては、交通事故、スポーツ中の事故やけんかなどにより顔面を打撲することが
あげられます。骨折がみられる頻度としては、鼻骨骨折、下顎骨骨折および頬骨骨折などが
頻度の高いものです
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