音響性外傷(おんきょうせいがいしょう)
これは、僅かですが、交通事故でも発症しています。
他所の事例ですが,高速道路上で発生した20台以上のトラックや乗用車が
巻き込まれた多重追突事故で、タンクローリー車が横転、爆発したときに、
乗用車の運転者で経験しています。
このときは、耳鳴りが主症状で、12級相当が認定されています。
ロックコンサートなどの大音響や、爆発、銃声などを聞いた後で、
聴こえが悪くなることがあります。
短期間の強大音に晒されたことで、聴力が落ちるもので、音響外傷と呼ばれています。
音響性外傷では、音源に近い方の耳だけに、難聴、耳鳴りが起こります。
軽いときは、1、2日で元に戻ることもありますが、そのまま難聴や耳鳴りを残すことがあります。
難聴は、早期に治療を開始するほど効果が得られ、時間が経過するほど、治りにくくなります。
なるべく早期に耳鼻咽喉科を受診することです。
急性音響性外傷では、早期のステロイド治療が有効です。
音響性外傷による後遺障害のポイント
後遺障害として評価されるのは、交通事故に限られます。
多重衝突事故で、爆音などに晒され、耳が聞こえにくいと感じたときは、直ちに、
耳鼻咽喉科を受診する必要があります。多くは、早期のステロイド療法により、
改善が得られています。
保険会社に確認すると、因果関係を疑い、受診を拒否する傾向です。
拒否されたことを理由に、受診を遅らせると、難聴などは進行し、改善が得られなくなります。
さらに、受診をしていなければ、因果関係が否定され、後遺障害の非該当とされます。
保険会社が拒否しても、症状があれば、健康保険で耳鼻咽喉科を受診する必要があります。
であれば、治療効果も得られ、万が一、後遺障害を残したとしても、因果関係で
非該当となる可能性は低いかもしれません。
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