手根骨の有頭骨骨折
手根骨の有頭骨骨折
有頭骨とは
有頭骨とは,中指の中手骨の真下にある手根骨の1つで,右手では有鈎骨(ゆうこうこつ)の左横に位置しています。
交通事故では,転倒した際に手をつく,あるいは,直接の打撲で骨折することが多く,自転車やバイクの事故で,有頭骨を骨折するケースが多いです。
有頭骨の骨折では,手首の可動域制限(12級6号)と,運動時の疼痛(12級13号ないし14級9号)の後遺障害が残る可能性があります。
- 14級9号=局部に神経症状を残すもの
- 12級13号=局部に頑固な神経症状を残すもの
- 12級6号=1上肢の3大関節中の1関節の機能に障害を残すもの
有頭骨骨折における後遺障害について
早期の段階で,画像で証明された確定診断に漕ぎ着けることが重要です。
有頭骨の骨折は,それほど痛みが強いものではなく,またXPでは確認しにくいという特徴があります。
それゆえ,早期の段階で,有頭骨骨折を見逃してしまう可能性があるのです。
初診のXPで有頭骨骨折が確認されないまま,3~4ヶ月が経過し,その後に有頭骨骨折が発見されても,自賠責調査事務所は事故から時間が経過しているため本件事故との因果関係を疑います。
これを被害者側で立証できないときは,骨折が認められているのに,交通事故に基づく骨折と認められない可能性があります。
有頭骨骨折を見逃さないようにするためには,交通事故により転倒し,手をつく,あるいは,直接の打撲があり,少しでも痛みがあるのであれば,早期(受傷二ヶ月以内)に精密検査をすることが重要です。
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