後骨間神経麻痺
後骨間神経麻痺 (こうこつかんしんけいまひ) |
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橈骨神経は、肘から先を走行して、前腕部の各筋肉を支配しています。 それらの筋肉は、全ての指を伸ばす、親指を外に広げるなどの働きをしているのです。 後骨間神経は、肘部で橈骨神経から分岐し、 フロゼのアーケードという狭いトンネルに入ります。 トンネルの中は、移動性がなく、絞扼、圧迫を受けやすくなっています。 フロゼのアーケードで後骨間神経が絞扼、圧迫を受けると、 後骨間神経麻痺と診断されます。肘から下で、手指の伸展は不能でも、 手関節の背屈は可能なのが後骨間神経麻痺です。 後骨間神経麻痺は、下垂手と皮膚の感覚の障害のないことで橈骨神経麻痺と鑑別できます。 後骨間神経麻痺では、下垂指、drop fingerとなりますが、皮膚の感覚障害はありません。 下垂指は、手関節の背屈は可能ですが、手指の付け根の関節の伸展ができなくなり、 指のみが下がった状態になり、後骨間神経麻痺は下垂手と感覚の障害のないことで 診断できます。 病院での確定診断には、筋電図、XP、MRI検査、エコー検査などが実施されています。 |
![]() 下垂指 |
※下垂手 手首の背屈と手指の付け根の関節、MP関節=中手指骨関節が伸展不能で伸ばせなくなり、 手首と指が下がった状態になりますが、DIP関節とPIP関節は伸展可能です。 ※下垂指 手首の背屈は可能ですが、手指の付け根の関節の伸展ができなくなります。 指のみが下がった状態になるので、下垂指と呼ばれます。 上腕骨骨幹部骨折、橈骨神経麻痺、後骨間神経麻痺における後遺障害のポイント 1)粉砕骨折では、偽関節で8級8号の認定例があります。
2)橈骨神経の断裂による橈骨神経麻痺が認められるときは、神経縫合術よりも、
3)陳旧性=古傷の後骨間神経麻痺では、 神経損傷のあるものでは、神経剥離、神経縫合、神経移植術などが選択され、
4)上腕骨の短縮は? しかし、右上腕骨の開放性粉砕骨折で、右上腕骨が3cm短縮するとどうなるのでしょうか? |
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