腓腹筋断裂 肉離れ
腓腹筋断裂 肉離れ
ふくらはぎは,下腿骨,脛骨+腓骨の後方に位置するのですが,下腿骨後方は,コンパートメントと呼ばれる隔壁で,浅部と深部に分けられています。
浅部にある筋肉,腓腹筋とヒラメ筋で構成されており,この2つの筋肉は下腿三頭筋と呼ばれています。下腿三頭筋はアキレス腱に連結しています。
※コンパートメント 筋肉を覆う筋膜組織で構成された隔壁で筋間中隔とも呼ばれます。
事例
原付を運転,信号待ち停止中に,軽トラックの追突を受けたもので,0:100,傷病名は,右ふくらはぎの打撲,頚部捻挫,腰部挫傷でした。
右ふくらはぎは,内出血で青黒く変色しており,右下腿周径は左に比較して筋萎縮,右腓腹筋内側にかすかな陥没が認められ,その部分を押すと,激痛を訴えました。
「右腓腹筋が断裂しているのではないか?」と予想し,スポーツ外来に特化した整形外科を紹介しました。
エコー検査で,右腓腹筋の断裂が確認され,傷病名は,右腓腹筋の断裂となりました。
患部の炎症を抑える必要から,鎮痛消炎剤の内服,筋肉の過緊張を和らげる徒手療法,筋肉の働きを助けるテーピングがなされ,5日後からは筋肉を柔軟,強くして再断裂を予防する運動療法が開始されました。松葉杖がとれ,就労復帰したのは,受傷から3週間後です。
幸い,後遺障害を残すこともなく,完全治癒しました。
腓腹筋,ふくらはぎの肉離れ
重傷 膝を曲げてもストレッチで痛み,つま先立ちができない。
中程度 膝を曲げていれば,ストレッチ痛が軽度である。
軽傷 ストレッチ痛が軽度である。
大腿後面,ハムストリングの肉離れ
大腿前面の大腿四頭筋の肉離れ
腓腹筋断裂における後遺障害
腓腹筋の挫傷,腓腹筋の断裂は,分かりやすく言えば,ふくらはぎ部分の肉離れです。
重傷であっても,3ヶ月以内に完治するものです。
したがって,後遺障害は認定されることはありません。
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